自律神経症状の評価法について解説します。

自律神経は交感神経と副交感神経の2種類に分かれます。

 


どちらかが優位になると、瞳孔や眼球運動の異常を来します。

交感神経優位で、戦闘モードの時には瞳孔は広がり光を取り入れようとします。

逆に副交感神経が優位となると、瞳孔は狭くなります。

これは、瞳孔の計を測ることで客観的に評価します。

さらに、対光反射といって光を目に入れたときに、反射的に瞳孔がしまる様子をみて評価します。

 


自律神経症状として、起こりやすい血圧の異常に対しては、起立試験やティルト試験が行われます。

起立試験は起立して一定時間ごとに血圧を測定します。

一度下がった血圧が、すぐにもとに戻るのが正常ですが、起立性低血圧の人は下がった血圧が持続してしまいます。

ここで、症状としてふらつきを感じることとなります。

ティルト試験も同様の現象を評価する試験です。

傾斜をつけることができる台に寝かせ、台の傾斜に応じて血圧がどのように変動するか測定します。

傾斜の微調整ができるため、より客観的な情報をとることができます。

 


自律神経症状で起こりやすい消化器症状に対しては、排便の頻度を問診します。

便秘だけでなく、便失禁や下痢の評価も必要です。

 


排尿障害に対しては、排尿困難や残尿感の有無を問診します。

必要に応じて、膀胱圧の測定などを行うこともあります。

 


以上のようにさまざまな検査を通じて、自律神経症状の程度を評価します。